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お食い初めとお宮参りはいつやればいいの?時期や気をつけるポイントを解説

特集
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お食い初め、お宮参りは共に赤ちゃんのわずかな時期にしか行うことのできない大切な行事です。   また古くから行われている日本の行事のため、実施時期についてきちんと調べてから行いたいと考えている方も多いでしょう。   そこでこの記事では、お食い初めとはなにか、お食い初めの食事内容、お宮参りと同時に行ってもよいかということについてご紹介します。   しきたりを重視した日程の他にも、産後間もない母親、生後間もない赤ちゃんの状態を鑑みた日程についても併せて解説しています。  

お食い初めについて知ろう

赤ちゃんの誕生を祝って日本ではさまざまな行事があります。   お食い初めもそのなかの一つですが、具体的になにをするものか分からないという方もいるのではないでしょうか。   そこでここでは、お食い初めについて解説していきます。  

お食い初めとは

子どもが産まれると、初誕生(1歳の誕生日)までにさまざまな儀礼が行われます。   地域によってその内容は異なりますが、一般的には生後7日目に行われるお七夜(おしちや)の祝い、お宮参り、お食い初め、初節句、初誕生と続きます。   お食い初めは、赤ちゃんが生涯にわたって食べ物に困りませんようにという願いを込めた儀礼です。   赤ちゃんのためのお祝いとして、本膳料理をベースとした料理が出され、赤ちゃんはそれを「食べるふり」をします。   お食い初めを行う頃の赤ちゃんの月齢では、まだ離乳食も始まっていないため、本当にお膳料理を食べるわけではありません。   また、昔は両家の親戚を招待して大人数で盛大にお祝いするのが一般的でしたが、核家族が大半を占める現代では、赤ちゃんと両親のみでお祝いするケースも増えています。  

実施時期

赤ちゃんにとって初めての外出を伴う行事は、生後1か月に行われるお宮参りですが、それに次いで行われるお食い初めは、生後100日頃に行われます。   「100日頃」と記したのは、六曜(仏滅は避ける等)や産後間もない母親の体調、そして主役である赤ちゃんの体調によって、日程が前後することがあるからです。   この頃の赤ちゃんは、首も座りつつあり、個人差はありますが母乳やミルクを飲む間隔は生後まもなくでは2時間おきだったものが1610回に減り、行事も行いやすくなっています。  

食事内容と気をつけるポイント

●食事内容 お食い初めには、小さなお膳にご飯(赤飯でもよい)、汁物、尾頭付きの魚などが、大人と同じように一人前用意されます。   一汁三菜になるように献立が考えられており、香の物として梅干しを添える場合もあります。   これにはおせち料理のように日本料理特有の意味合いがあり、「梅干しに入っているシワができる年まで長生きできますように」という願いが込められているのです。   用意したお膳は、すべて赤ちゃんの口に入れるふりをしますが、地域によっては口に運ぶ順番が決まっているところもあるため、不明の場合は祖父母に相談しましょう。   生後100日では歯が生え始めている子どももいることから、歯が丈夫になるように、歯固め石として神社の境内から授かる石を添える場合もあります。   また、石の代わりに栗の実やタコを供する地域もあります。  

お食い初めのときの服装(赤ちゃん)

お食い初めの行事にあたり、赤ちゃんになにを着せればよいのか、また両親はなにを着ればよいのか分からないという方も多いでしょう。   お食い初めを自宅で、家族のみで行う場合は赤ちゃんも両親も普段着で問題ありません。   しかし外出や自宅に親戚を招待して行う場合、写真に残ることも考えて少しよそ行きの洋装をするとよいでしょう。   赤ちゃんの場合、和装しているようなデザインのカバーオールを着用させることで、機能性もデザイン性も同時に叶えることができます。   両親の場合、スーツか、母親の場合はワンピースがよいでしょう。   ダークカラーのものなら間違いありません。ただ、母親はまだ授乳時期ですから、母乳育児の方は授乳口のついたデザインのものを選ぶと便利です。  

お食い初めとお宮参りを一緒にやるのはあり?

お宮参りは本来、生後1か月に行う行事ですが、赤ちゃんにできるだけ負担をかけないためにも、同日にお食い初めとお宮参りの2つの行事を行いたいという方もいるでしょう。   そこで疑問なのが、お宮参りとお食い初めを一緒にやってもいいのか。ここではお食い初めとお宮参りを行うタイミングについて例を挙げながらご紹介します。  

事例①:お宮参りを生後1か月、お食い初めを生後120日までに行う

古来のしきたりに忠実であるならば、お宮参りは赤ちゃんの生後1か月に、お食い初めは生後100日に行います。   本来お宮参りは産土神(うぶすながみ)という、その赤ちゃんが生まれた土地を守っている神様のいる神社で行うものです。   そのため近くの神社でお宮参りを行う場合、生後1か月でも苦労が少なく実施することができます。   お食い初めについては、地域によっては110日で行うところも、120日で行うところもありますので、100日ぴったりの日程にこだわる必要はないでしょう。   六曜を重視して、仏滅は避ける、大安を選ぶというような決め方をする地域もあるため、重視するポイントは住んでいる地域によって異なります。  

事例②:お宮参りはせずに、お食い初めのみを生後100日に行う

逆子などの理由で自然分娩ではなく、帝王切開で出産した方の中には、産後の肥立ちがよくなく、傷跡の痛みで生後1か月に外出できる状態ではない母親もいます。   また、そうでなくとも産後1ヶ月といえば、「床上げ」が終わるか、終わらないかの時期です。   床上げは3週間~1か月間と地域によって差がありますが、この期間中は「水に触れてはいけない」というように、育児に専念して家事を行わないようにするべきとも言われています。   床上げが済む前に家事などで無理をすると、産後の肥立ちが悪く、心身共に後々負担がかかってくると言われているのです。   そのため、お宮参りは見送って、赤ちゃんの首が座ってくる生後100日頃に合わせて、自宅で本膳料理等をとってお食い初めのみを行うという方もいます。   赤ちゃんだけではなく、出産によって母親もかなりのダメージを受けている場合もあることから、母子双方の健康を考えて行事の計画を立てることをおすすめします。  

事例③:お宮参りを生後100日に行い、食事会でお食い初めを行う

北海道の一部地方や、東北地方などでは、生後1か月がちょうど雪深い季節に重なる方も多かったことから、お宮参りを生後1か月に行うことが困難という理由で、生後100日に「百日詣り(ももかまいり)」と称して行うことも珍しくありませんでした。   現代でも、首の座らない生後1か月の赤ちゃんを、お宮参りのためとはいえ外出させるのが忍びないなどの理由により、お宮参り自体を生後100日に合わせる方もいます。   この場合、ちょうど本来お食い初めを行う時期と重複するため、またちょうど家族揃ってよそ行きの服装をしていることもあり、お宮参りの後に行われる食事会の中でお食い初めを行うというケースが増えているのです。   食事会を料亭などで行う場合、“お食い初めプラン”などが設けられており、お食い初めのための一式を用意してくれるところも多く、産後まもない母親にとっては準備にかける労力も少なくて済むというメリットもあります。  

お宮参りやお食い初めでもらった食器はどうすればいいの?

お宮参りやお食い初めでは神社から食器をもらうこともあります。   自分たちで購入した食器であれば捨てることも気にならないかもしれませんが、神社からもらった食器を捨てるのは罰が当たりそうな気がして気が引けてしまう方もいるのではないでしょうか。   神社からもらった食器を捨てることは特に問題のある行為ではありませんが、どうしても不安な人は神社に返すようにしましょう。   また第一子だけでなく、第二子、第三子を考えている家庭であれば、次の子どものお食い初めまで大切に保管しておくことも一つの手です。  

まとめ

お食い初めを行うにあたり、しきたりを重視することも大切ですが、産後まもない母子の健康を考えて行事を計画することが大切です。   また、両親どちらかの祖父母を招待する予定で、なおかつそのどちらか、あるいは両方が遠方に住んでいる場合は、お宮参り・お食い初めと近い日程で2度も呼び寄せるには身体的にも金銭的にも負担をかけてしまいます。   その点から考えると、お宮参りを百日詣りとして生後100日に行い、同時にお食い初めを行うという方法は合理的です。1度で2つの行事を済ませることができ、母子だけではなく参加者の負担も減らせるでしょう。

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