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お食い初めについて知ろう

お食い初めとは

実施時期
赤ちゃんにとって初めての外出を伴う行事は、生後1か月に行われるお宮参りですが、それに次いで行われるお食い初めは、生後100日頃に行われます。 「100日頃」と記したのは、六曜(仏滅は避ける等)や産後間もない母親の体調、そして主役である赤ちゃんの体調によって、日程が前後することがあるからです。 この頃の赤ちゃんは、首も座りつつあり、個人差はありますが母乳やミルクを飲む間隔は生後まもなくでは2時間おきだったものが1日6~10回に減り、行事も行いやすくなっています。食事内容と気をつけるポイント
●食事内容 お食い初めには、小さなお膳にご飯(赤飯でもよい)、汁物、尾頭付きの魚などが、大人と同じように一人前用意されます。 一汁三菜になるように献立が考えられており、香の物として梅干しを添える場合もあります。 これにはおせち料理のように日本料理特有の意味合いがあり、「梅干しに入っているシワができる年まで長生きできますように」という願いが込められているのです。 用意したお膳は、すべて赤ちゃんの口に入れるふりをしますが、地域によっては口に運ぶ順番が決まっているところもあるため、不明の場合は祖父母に相談しましょう。 生後100日では歯が生え始めている子どももいることから、歯が丈夫になるように、歯固め石として神社の境内から授かる石を添える場合もあります。 また、石の代わりに栗の実やタコを供する地域もあります。お食い初めのときの服装(赤ちゃん)
お食い初めの行事にあたり、赤ちゃんになにを着せればよいのか、また両親はなにを着ればよいのか分からないという方も多いでしょう。 お食い初めを自宅で、家族のみで行う場合は赤ちゃんも両親も普段着で問題ありません。 しかし外出や自宅に親戚を招待して行う場合、写真に残ることも考えて少しよそ行きの洋装をするとよいでしょう。 赤ちゃんの場合、和装しているようなデザインのカバーオールを着用させることで、機能性もデザイン性も同時に叶えることができます。 両親の場合、スーツか、母親の場合はワンピースがよいでしょう。 ダークカラーのものなら間違いありません。ただ、母親はまだ授乳時期ですから、母乳育児の方は授乳口のついたデザインのものを選ぶと便利です。お食い初めとお宮参りを一緒にやるのはあり?

事例①:お宮参りを生後1か月、お食い初めを生後120日までに行う
古来のしきたりに忠実であるならば、お宮参りは赤ちゃんの生後1か月に、お食い初めは生後100日に行います。 本来お宮参りは産土神(うぶすながみ)という、その赤ちゃんが生まれた土地を守っている神様のいる神社で行うものです。 そのため近くの神社でお宮参りを行う場合、生後1か月でも苦労が少なく実施することができます。 お食い初めについては、地域によっては110日で行うところも、120日で行うところもありますので、100日ぴったりの日程にこだわる必要はないでしょう。 六曜を重視して、仏滅は避ける、大安を選ぶというような決め方をする地域もあるため、重視するポイントは住んでいる地域によって異なります。事例②:お宮参りはせずに、お食い初めのみを生後100日に行う
逆子などの理由で自然分娩ではなく、帝王切開で出産した方の中には、産後の肥立ちがよくなく、傷跡の痛みで生後1か月に外出できる状態ではない母親もいます。 また、そうでなくとも産後1ヶ月といえば、「床上げ」が終わるか、終わらないかの時期です。 床上げは3週間~1か月間と地域によって差がありますが、この期間中は「水に触れてはいけない」というように、育児に専念して家事を行わないようにするべきとも言われています。 床上げが済む前に家事などで無理をすると、産後の肥立ちが悪く、心身共に後々負担がかかってくると言われているのです。 そのため、お宮参りは見送って、赤ちゃんの首が座ってくる生後100日頃に合わせて、自宅で本膳料理等をとってお食い初めのみを行うという方もいます。 赤ちゃんだけではなく、出産によって母親もかなりのダメージを受けている場合もあることから、母子双方の健康を考えて行事の計画を立てることをおすすめします。事例③:お宮参りを生後100日に行い、食事会でお食い初めを行う
北海道の一部地方や、東北地方などでは、生後1か月がちょうど雪深い季節に重なる方も多かったことから、お宮参りを生後1か月に行うことが困難という理由で、生後100日に「百日詣り(ももかまいり)」と称して行うことも珍しくありませんでした。 現代でも、首の座らない生後1か月の赤ちゃんを、お宮参りのためとはいえ外出させるのが忍びないなどの理由により、お宮参り自体を生後100日に合わせる方もいます。 この場合、ちょうど本来お食い初めを行う時期と重複するため、またちょうど家族揃ってよそ行きの服装をしていることもあり、お宮参りの後に行われる食事会の中でお食い初めを行うというケースが増えているのです。 食事会を料亭などで行う場合、“お食い初めプラン”などが設けられており、お食い初めのための一式を用意してくれるところも多く、産後まもない母親にとっては準備にかける労力も少なくて済むというメリットもあります。お宮参りやお食い初めでもらった食器はどうすればいいの?
