草履
通常、着物を着るときの足元は足袋と草履になります。最近の卒業式の袴姿では草履の場合と編み上げブーツの場合がありますが、和装といえばやはり草履でしょう。そんな草履にもいろいろな形や素材があります。素材が違えばその分お値段も変わってきますし、履き心地も変わるのです。例えば、安価な草履では大鋸屑や小さな木の破片を接着剤で固めた合成板やウレタン・コルク板を積み重ねたものですし、高価なものの場合クッション性の高いコルクを分厚い板で使用したり、桐でできたものもあります。また、草履の表面はビニールや布、皮でできていて、夏用ですとまた別のものがあったりします。さらに草履には厚みがありますので、選ぶ場合はどこをどれだけの距離歩くのかなどについて考えてみるといいと思います。例えば、雨の可能性があって外を歩く場合は、ビニール素材の撥水性の高い草履を選ぶのがいいでしょう。
編み上げブーツ
袴の凜とした美しさを引き立てるアイテムとして、編み上げブーツは根強い人気を集めています。袴用として販売されているブーツもありますが、袴用としてはもちろん、日常にも使用できる編み上げブーツを選ぶとおしゃれの幅も広がります。袴に合わせるための編み上げブーツを選ぶときのポイントは、色、ヒールの高さ、丈の長さ、形です。袴の色が臙脂などの明るい色合いの場合は茶系、濃く落ち着いた色合いの袴であれば黒を選ぶとバランスが良くなります。ヒールは5cm前後が袴の丈に合うとされています。ブーツの筒丈はふくらはぎの真ん中付近まであると良いでしょう。形は、正統派を狙うなら先が細いエレガントなタイプ、個性派を狙うなら少し丸みがあるものやエンジニアブーツなどもおすすめです。
巾着
大切な節目で着る着物や袴。人生の晴れの場ですから、小物にまで気合いを入れて全体をコーディネートしたいものです。個々人で見解が分かれるのが、「持ち物を和装バッグに入れるか、巾着にするか」という点です。レンタルで一緒に選べれば簡単ですが、購入する場合は迷うものです。よく持ち物が多いのでバッグにしようかという意見を聞きますが、巾着は見かけよりも容量が多く、その点ではバッグに劣りません。また、大きなバッグ内での整理役など、巾着は和装シーン以外にも活躍しますし、折りたたんでちょっとフォーマルなエコバッグに利用することもできますから、案外買って損はないものです。和装バッグにしても巾着にしても、一番大切なのは着物や袴との相性です。できるだけバッグだけが『浮く』ことのないように、カラートーンの似通ったものを選んでみて下さい。
髪飾り
和装で使用する髪飾りは大振りの花であったり単色のものである場合が多いです。最近は、柄物あるいはグラデーションのついた縮緬の小物もありますが、多くの場合は着物をレンタルする場所で借りるか呉服屋で販売されているものを使用することでしょう。無難な合わせ方として、着物の色と同色で合わせるといいでしょう。少し華やかにしたい場合は、小さな白い花飾りを合わせるといいと思います。また、少し変わり種として着物にちりばめられている色の花を複数髪飾りとして用いるという方法もあります。さらに、あえて着物の色あるいは袴の色の対極となる色、所謂補色と呼ばれる色の花飾りを付けるといいでしょう。また、髪飾りの形の1つに藤下がりと呼ばれる髪飾りから垂れる部分のあるものがあります。これは若さの象徴ですので、せっかくの和装ですから取り入れるのもいいでしょう。また、購入したもののバランスや長さが気に入らない場合、藤下がりの不要な部分を切り取ってもいいでしょう。ただし、切ってしまっては元に戻せないので慎重に考えましょう。
