玉泉院丸庭園 藩主の愛した庭園
玉泉院丸庭園の歴史
玉泉院丸庭園は、寛永11年(1634年)、加賀藩3代藩主の前田利常による作庭を始まりとし、その後五代「綱紀」や十三代「斉泰」などの歴代の藩主により手を加えられながら、廃藩時まで金沢城内玉泉院丸に存在していた庭園です。前田利常の異母兄であり2代藩主でもあった前田利長の正室(つまり奥様)、永姫が慶長19年(1614年)に利長が隠居先で亡くなったその後金沢へ戻り髪を剃り落としました。この地にかまえた屋敷を「玉泉院」と称していたことが、名称の由来になります。饗応の場として活用された「兼六園」に比べ、藩主の内庭としての性格が強い庭園だったと考えられています。庭園は、城内に引かれた辰巳用水を水源とする池泉回遊式の大名庭園で、池底からの周囲の石垣最上段までの高低差が22mもある立体的な造形でした。滝と一体となった色紙短冊積石垣などの、意匠性の高い石垣群を庭の構成要素とする、他に類を見ない独創的な庭園であったと考えられています。
庭園は明治期に廃絶され失われていましたが、2008年から5年間をかけて実施した発掘調査の成果や、絵図、文献、その他類似事例等に基づき設計を行い、2013年5月に整備工事に着手しました。整備にあたっては、遺構保存のため全体的に盛土を行い、その上に庭園を再現しています。また、外周部の石垣修築や入口部の整備など玉泉院丸一帯の整備も合わせて行い、2015年3月、歴代藩主が愛した庭園の姿が再現されました。
庭園の美しい石垣
玉泉院丸庭園で見られる石垣には特徴的なものが見受けられます。
色紙短冊積石垣
引用:http://castle.jpn.org/kaga/kanazawa/IMG_6634.jpg
石垣では珍しい明るい色をしています。本来石垣には防御の機能を高めるための積み方が何通りかありますが、色紙短冊積石垣の場合はデザイン性を求めており、正方形の石、長方形の石が混ざって積まれており、V字型の石が組み込まれています。名称の由来は、正方形の石を「色紙」、長方形の石を「短冊」に見立てていることからきているとされています。この積み方をされた石垣はここでしか見られません。庭園としての意匠が美しい金沢城ならではの石垣です。
玉泉庵について
引用:https://3.bp.blogspot.com/-t-Y9FAHcauM/VSipI1eRntI/AAAAAAAAM0I/X7S7nAcdsxA/s1600/2015-02-07%2B12.08.51.jpg
庭園内にある玉泉庵は、江戸時代に建てられました。当時庭の整備管理に関する役所、「露地役所」があった場所に休憩所として建てられました。この玉泉庵では、庭園を一望することができることに加えて、和室では抹茶と季節ごとに内容が変わるオリジナルの和菓子をいただくこともできます。また、事前に申し込みをすれば、お茶会などのために和室の貸切で利用することも可能です。週末の夜間のライトアップによる、幻想的で美しい光景を楽しむことができます。
玉泉庵の情報
利用時間 9:00〜16:30(受付は16:00まで)
休館日 年末年始
抹茶(オリジナル和菓子付き)720円
専用利用の申し込みは、金沢城・兼六園管理事務所へご相談ください。
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きものレンタルwargo 金沢香林坊店
住所:石川県金沢市香林坊2-1-1 香林坊東急スクエアGF
基本情報
- 石川県金沢市丸の内3
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3月1日~10月15日 7:00~18:00
10月16日~2月末 8:00~17:00
- 075-771-5725
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路線バス
金沢駅より兼六園下下車 金沢城公園(石川門口)・兼六園(桂坂口)
金沢駅より広坂下車 金沢城公園(玉泉院丸口)・兼六園(真弓坂口)
金沢駅より出羽町下車 兼六園(小立野口)
アクセスマップ
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