仕事人も暴れん坊将軍も活躍した大覚寺
大覚寺の舟と歴史
この時に池に浮かべられる舟は、龍頭鷁首舟(りゅうとうげきしゅせん)と呼ばれています。これは屋形舟の船首に龍の頭と鷁(げき)の首の彫刻物を取り付けた舟で、その昔、天子や貴族が乗った優雅な舟を再現したものです。鷁(げき)は中国の想像上の水鳥で、白鷺を少し大きくしたイメージの鳥です。その龍頭鷁首の彫刻と彩色はいかにも高貴な人が乗る舟を彩るにふさわしく、優美な雰囲気が感じられます。舟尾の艪をこぎ、ゆっくりと進む姿はまさに嵯峨天皇の時代を彷彿とさせてくれます。
大覚寺は、空海が嵯峨天皇の離宮で修法を行ったのが始まりとされており、嵯峨天皇が崩御した30年後の876年に正子内親王が離宮を寺にしたものです。鎌倉時代には亀山法皇や後宇多法皇が院生を大覚寺で行いました。その系統を大覚寺にちなんで大覚寺統といい、持明院統と対立し南北朝分裂へとつながりました。室町時代の南北朝和解に際して、三種の神器が南朝から北朝へと引き継がれたのもこの大覚寺でした。
大覚寺には、「右近の橘、左近の梅」があります。京都御所紫宸殿の前庭に植えられている「右近の橘、左近の桜」が有名ですが、かつては「右近の橘、左近の梅」が本来の姿でした。京都御所では、のちに梅が火災で焼け落ちたあと桜に植え替えられたため、左近の桜となり今に至ります。これに対して大覚寺の宸殿の前庭では、今も左近の梅が植えられており、本来の習わしのとおりになっています。平安時代にはこの梅の濃い紅色が大流行しており、今様色と呼ばれていました。源氏物語にもたびたび登場するなど、当時の平安貴族たちにとって紅梅色は流行の最先端を行くカラーでした。
大覚寺では、般若心経の写経が行えます。毎月1日、11日、21日の午前10時と午後1時に写経法会が行われます。大覚寺心経会員(年会費1000円、一年間有効)というものもあり、それに入会すると基本的に毎日写経をすることが出来ます。また、会員証の提示で大覚寺の拝観料500円が免除されます。さらに、問い合わせを行うと写経用紙を送ってもらい、自宅で写経を行うことも出来ます。それを返送すると、僧侶の朝勤行の際に祈願してもらえます。
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住所:京都市右京区嵯峨天龍寺車道町9-2 2F
営業時間:09:00~18:00(最終返却17:30まで)
基本情報
- 京都府京都市右京区嵯峨大沢町4
- 9:00~17:00
- 075-871-0071
- 市バスD3のりばから28系統「嵐山・大覚寺ゆき」で「大覚寺」下車。
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