常寂光寺 百人一首ゆかりのお寺
常寂光寺の歴史
このお寺が建立されたのは慶長年間の間だと言われています。文禄5年(1596年)、究意院日しん上院は、隠れて静かに過ごす場所として小倉山の土地の寄進を受けました。この土地が後に常寂光寺となります。その後安土桃山時代の大名である小早川秀秋の協力を得て桃山城宮殿を移築して本堂を創建しました。元和6年、辻藤兵衞直信の寄進により多重塔を建立することになります。そこでま釈迦如来、多宝如来の二尊を祀ります。多重塔は「塔婆」と言い、重要文化財建造物に選ばれています。二尊を安置するため、「並尊閣」とも呼ばれます。(また、こちらは内部非公開です)「常寂光寺」という名の由来は、お寺が嵯峨野の小倉山の中腹にあり、楓などの木々によって常に寂しげな雰囲気を思わせる様から、「常」に「寂」しい「光」を浴びている「寺」と名付けられたと言われています。
現在平瓦の敷かれている屋根は、昭和7年に修理を行い改修されました。
小倉百人一首との関係
小倉百人一首の「小倉」は、常寂光寺のある小倉山からとっています。その理由は、百人一首の編集者だった藤原定家が小倉山で編集していたためです。編集を行っていた場所は「時雨亭」という庵でした。実際に立っていた場所がどこなのかは明らかになっていませんが、二尊院の南側のにあったのではないかと考えられています。小さな祠の姿だった時雨亭は、」明治23年に一度改築され、歌遷祠と呼ばれるようになりました。戦前までその姿を保っていましたが、台風によって倒壊してしまい、未だ再建されていません。現在その場所は時雨亭があった場所として石碑が建てられています。
常寂光寺の見所
常寂光寺の見所といえば紅葉の美しい景色です。お寺の名前の由来でもある木漏れ日による儚さと相まって本堂入口は印象に残るでしょう。重要文化財である先述の多重塔のあたりから見える紅葉に景色は必見です。
また、山門も見ておきたいスポットのひとつです。太い角材で作られた山門は、江戸時代に作られたとされています。その見た目は墨色に塗られており、周りの華やかな景色とは違った渋くてかっこいいものとなっています。閉門した後も角柱の格子の間から参道を覗くことができる開放的なものです。
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