紅葉の昼の顔と夜の顔は見逃せない 雲龍院
雲龍院の歴史
雲龍院の元となったものは、1389年に作られた竜華殿です。この建物も何度か焼失を繰り返しており、時には地震の影響で倒壊したこともあります。その後1646年に、現在の本堂として再建されました。雲龍院はこの他にも幾つもの建物が連なっていますが、これらの部分はそれ以後に建てられており、霊明殿は1868年に建てられた新しいものなのです。その他の書院や庭園といった部分は、1868年以前に建立され、現在までその姿を変えることはありません。
雲龍院の見所
雲龍院は南北朝時代に作られた真言宗涌泉寺の別院です。天皇の勅願で作られて皇室とのゆかりが深いので、涌泉寺の搭頭の中でも高い寺格を持っています。徳川慶喜が寄進したという燈籠の下の白砂には、みごとな菊の紋が描かれています。ここからも格の高さがうかがえます。お屋敷のようになっている廊下を進んでいくと、CMでも有名になった悟りの間があります。四角の迷いの窓は、人生における苦しみを四つの角で表現しています。もうひとつの悟りの窓は、正確な真円がありのまま自然の姿・清らかな姿を指し、悟りの境地を表しているといいます。時間を忘れてしまうほどの美しさです。
雲龍院の庭園
雲龍院のお庭はしっとりとした苔と、豊かな木々の美しさが印象的なお庭です。有名な悟りの窓と迷いの窓がある書院から見える大きな2つの石は、豊臣秀吉が建立した方広寺の大仏殿の礎石だったといわれています。また、そこから見える5色の紅葉は、その名の通り様々な種類の色に変化させることで有名な木です。このお寺は毎年春と秋に特別拝観を行っており、その期間に合わせて夜間拝観とお庭のライトアップもしています。静けさの中、ライトで照らしだされたお庭は、自然光で見るお庭の美しさとは違った荘厳な美を醸し出しています。
雲龍院の重要文化財
雲龍院が誇る重要文化財は、本堂の龍華殿です。昭和41年に重要文化財に指定された建物で、昔ならではの建設方法を採用している貴重な建物となっています。雄大なこけら葺きが特徴的な建物であり、中も綺麗なままとなっています。本堂の中にある庭園は非常に美しい場所となっています。本堂は明治2年に再建されていますが、それ以降手を加えているような所は無く、今でも重要文化財としての趣を残したまま見学することができます。
雲龍院の昼の紅葉
夜間拝観のライトアップが荘厳なことで知られる雲龍院ですが、昼間に見る紅葉は日差しと窓越しにみる紅葉が美しく優美な世界をかもし出しています。燃えるような紅葉と青々しい杉苔の美しいコントラストは夜間では味わえない世界です。書院にある丸い「悟りの窓」と四角い「迷いの窓」の2つそれぞれの窓は、同じ場所から見ても違った景色が鑑賞できます。中でも、書院れんげの間の雪見障子にはめ込まれた四角い窓からは、色紙の景色と呼ばれ、左より椿・灯籠・楓・松の景色が楽しめます。紅葉の時期になると、楓が色鮮やかに赤く染まり、また一味違った景色を見せてくれます。
雲龍院の夜の紅葉
雲龍院で夜の紅葉が見ることができるのは、例年11月中旬に開催される秋の特別拝観の折に同時開催される夜間拝観の時のみです。ライトアップされ、暗闇の中に浮かぶ様々な色に紅葉した木々の様子は神秘的で、美しい庭に荘厳さを加えます。雲龍院は、書院の悟りの窓と迷いの窓、れんげの間の雪見障子の4つの窓が有名ですが、日中の自然光の中で見るのとライトアップされた夜に見るのとでは全く異なる趣があります。また、雲龍院には5色の紅葉と称される楓の名木があります。紅葉時の色の移り方が多彩で見る者の心を奪います。ここはあえて奪われてみるのも一興です。
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