高山寺の歴史
高山寺の774年(宝亀5年)に光仁天皇勅願により開創され、当時は神願寺都賀尾(とがお)坊などと称されていました。1206年(建永元年)に後鳥羽天皇の院宣によって、当時34歳だった明恵は栂尾の地を賜り、華厳経復興の道場として高山寺とあらためて開山しました。嘗ては、大門、開山堂、三重塔、金堂などが立ち並んでいましたが、中世以降は度々戦乱や火災で焼失し、現在は国宝とされる石水院、江戸時代頃に再建及び移築された開山堂、金堂等があります。現在では国宝の鳥獣戯画、日本最古の茶畑などでも有名で多くの人達に語り継がれています。
高山寺の石水院
高山寺の境内奥にある石水院は五所堂とも呼ばれ、鎌倉時代初期の寝殿造りの面影を残す国宝建造物です。時代によりその用途を変え、移築を繰り返してきました。もともと経蔵として建てられましたが、寝殿造りに改造されたと言われています。正面を五間、側面は四間、正面に向拝が付けられていて拝殿風となっています。寝殿造りの特徴として建物の外に壁は少なく、蔀戸と呼ばれる水平に跳ね上がる戸を引き上げることで、室内から庭全体を見渡すことができるのでとても開放的です。
高山寺の善財童子
高山寺の石水院の廂の間落板敷中央に小さな善財童子の像が置かれています。善財童子は『華厳経』という経典に出てくる求法の旅をした童子です。善財童子は53人の善智識を訪ね歩き、最後には普賢菩薩の元で悟りを開いたとされます。修行者の理想の存在として後の仏教文化に大きな影響をもたらした善財童子を明恵は敬愛し、住房に善財五十五善知恵の絵を掛けて、善財童子の像を置いたとされます。
高山寺の鳥獣戯画
教科書に載っているほど有名な国宝でもある鳥獣戯画は甲乙丙丁の全4巻からなっており、カエルやウサギなどを擬人化して描写していることや現代にも通じるような漫画の描写方法などがあることから、漫画の原点と言われることもあります。画風がそれぞれの巻によってばらつきがあるなどのことから、ある程度の期間で複数の作者のよって書かれたものであると推定されています。現在、甲丙巻は東京国立博物館、乙丁巻は京都国立博物館に保管されています。
高山寺の茶畑
世界遺産に指定されている栂尾山 高山寺は京都市内にある真言宗系のお寺で、ご本尊は釈迦如来と歴史ある由緒正しい寺院です。こちらの寺院で所蔵されている国宝 鳥獣戯画は特に有名ですが、その他にも日本最古の茶畑があることで知られています。この茶畑ですが、栄西禅師が中国 宋から茶の実を持ち帰り、明恵上人に贈呈し寺院内で栽培されたのがはじまりだとされています。現在でも、高野寺での茶栽培は盛んで毎年5月中旬に茶摘みが行われます。
高山寺の紅葉
紅葉の名所と言われる高山寺の紅葉は、毎年11月中旬~12月上旬頃に見頃を迎えます。西明寺や神護寺を結ぶウォーキングコースがあるので紅葉を楽しみながら散策もできます。国宝である石水院から見る紅葉はとても美しく風情があります。他にも高山寺金堂や開山堂、お庭や表参道の紅葉の絨緞など見どころがたくさんあるので楽しみながらゆっくりと散策ができます。赤く色づいた紅葉、青い空など色鮮やかで写真スポットもたくさんあります。
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